◆◆(56)株式の相互保有(株式の持ち合い)の制限◆◆

 会社同士が互いの株式を持ち合う株式の相互保有は、安定株主となってもらうために有用です。

 しかし、一方で、相互保有によって、経営の歪曲や金銭の代わりに自社株で株式の払い込みをする資本の空洞化等の弊害もあります。

 そこで、会社法では、甲社と乙社が株式の相互保有をすることにより、甲社が乙社の議決権の総数の1/4以上を有するにいたった場合には、弊害の方を重視して、乙社はその保有する甲社の株式の議決権を行使できないと規定しています。

 また、その他、甲社が乙社の「経営を実質的に支配」している場合、言い換えれば「財務および事業の方針の決定を支配している」場合にも(→31参照)、乙社はその保有する甲社の株式の議決権を行使できないと規定しています。

 議決権の「総数の1/4」を計算する場合には、役員等の選任及び定款の変更に関する議案の全部につき株主総会において議決権を行使できない議決権制限株式の数は、除外して計算します。

                                 (会社法308条1項かっこ書き、会社法施行規則67条)